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2024年12月

2024年12月24日 (火)

第2回さかいまち国際児童画展 その5

第二回を開催するあたって、こどもたちの絵を巡る二本の関連企画をやろと思いました。

ひとつは、コンサート(音楽)、もうひとつは、詩の朗読会(文学)。

絵と音楽、そして詩がうまく連環していければと願います。

これにいつの日か、ダンスパフォーマンスをも加えたいとおもいますが.....。

こどもたちに様々に創造する面白さを感じて欲しいです。
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Kazuya Sakai/酒井和也

日本人の血をひくKazuya Sakaiは、1927年アルゼンチンのブエノスアイレス生まれの画家。画家として以外にも、デザイナー、ラジオのパーソナリティ、翻訳家、評論家、編集者という幅広い領域で活動を行った。

Kazuya Sakaiの両親は息子を日本で学ばせるために1934年日本に送り出す。そして早稲田大学文学部に入学する。

アルゼンチンに1951年(1952年という記録もある)に帰国。帰国後は日本文化の普及に努めた。芥川龍之介の『河童』をはじめとする日本の文学作品をスペイン語に翻訳するという、文学にも長けていた。

1966年米国に短期間滞在ののち、メキシコに移住し、1977年まで住む。メキシコのColegio de Méxicoの教授として迎え入れられる。Octavio Pazが創刊した『Plural』誌の編集長も務めている。

メキシコ滞在を経て、米国のテキサス州のダラスに移住。同地で2001年没。
酒井の日本滞在時、白髪一雄をはじめ具体の作家たちの作品に触れ、Kazuya Sakaiの初期の作品にはその影響がみられる。

日本で展覧会ができればと思うが。

作品(順番に)
Kazuya Sakai. Sin título, óleo sobre tela, 96 x 130 cm, 1960. La Galería Jorge Mara • La Ruche

Kazuya Sakai. Sin título, Oleo sobre tela, 45,5 x 55 cm, 1962. La Galería Jorge Mara • La Ruche

Kazuya Sakai. Sin título, tinta sobre papel, 53 x 39 cm, 1960. La Galería Jorge Mara • La Ruche

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2024年12月23日 (月)

第2回さかいまち国際児童画展 その4


今年8月、95歳で逝去された、茨城県結城市出身の新川和江さんの詩の朗読会を、会期中の2月2日(日)に開きます。事前申込みが必要ですが、小中学生と保護者の二人一組で十組の参加者を募集しています。


取上げる新川和江さんの詩作は、《幼年・少年少女詩篇》です。新川さんが、身近な日常、風景、情感などを詩にしています。


参加者には国際児童画展のこどもたちの絵を観てもらい、絵を観た感想や、絵から得たインスピレーションを、一行か二行かの短い詩にすることを行います。自分で創作した詩を自分で朗読することも行います。


第2回さかいまち国際児童画展
2025年2月24日まで
S-Gallery粛粲寶美術館
茨城県境町

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2024年12月22日 (日)

第2回さかいまち国際児童画展 その3

昔から自分の企画展会場で音楽ライブ演奏をやってみたい夢(大袈裟かな)が、今回実現します。

会期中の2025年1月12日(日)にプロムナードコンサートとして、アルゼンチン音楽などを中心に演奏活動を行っている清水悠さんと秋田勇魚さんのギターデュオ「SANALUCAS」の演奏を会場で行います。

自分の好きなラテン音楽のアルゼンチン音楽の演奏です。
こどもたちの絵を観ながらお楽しみください。

”冬の陽だまりのなかで”
清水悠x秋田勇魚(SANALUCAS)
演奏開始時間:13時半から、14時半から、15時半から

第2回さかいまち国際児童画展
2025年2月24日まで
S-Gallery粛粲寶美術館
茨城県境町
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2024年12月21日 (土)

第2回さかいまち国際児童画展 その2


第2回さかいまち国際児童画展 その2


フライヤーに載せた「開催にあたって」の文

最後に触れたパレスチナの三人の画家の一人は、Raed Issaさんです。彼がFacebookでアップしたこどもたちが絵を描いている様子を観て筆を走らせました。


第2回さかいまち国際児童画展
2025年2月24日まで
S-Gallery粛粲寶美術館にて
茨城県境町
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2024年12月20日 (金)

第2回さかいまち国際児童画展

第2回さかいまち国際児童画展 その1

4歳から15歳のこどもたちの多様性のある描画はいつみても楽しい。

線を縦横に走らせる線描画は、ひっかいたような線描から「掻画」と言われている。
就学前のこどもの絵にはそれが観ることができる。

中心部からなにか増殖していくような色や形が拡がっている。
いつしかそれが画面全体にまでおよび、そのなかに具体的な形の線が読み取れる。

画用紙に最初は点や丸など印しをつけるというのがこの時期の幼児の描画の始まりらしい。
描画が身体運動と結びついていることもあるし、精神的意味をも持っているのだろうか。

第2回さかいまち国際児童画展
2025年2月24日まで
S-Gallery粛粲寶美術館にて
茨城県境町

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2024年12月11日 (水)

被団協のノーベル平和賞受賞とゲバラと広島


今年のノーベル平和賞を被団協が受賞されたことは嬉しく思います。


被団協の運動の長い歴史を思うと時間が掛かったと感じるが、現在のウクライナ・ロシア、パレスチナ・イスラエルの最悪の状況を思うと、為政者たちへの警告となることを強く願わざるを得ない。


最初の写真は、2017年に広島の原爆資料館を訪れた時に買った陶製の折り鶴。


この年、広島市を訪れたのは、展示協力をさせていただいた「広島・キューバ展」を観に行くためでもあった。会場は、元日銀広島支店。


チェ・ゲバラは、キューバ革命から半年後の1959年7月に来日し、予定になかった広島市訪問を果たし原爆慰霊塔に献花をしている。


ラテンアメリカ美術研究者の加藤薫さんは、2014年に「イコンとしてのチェ・ゲバラ: 〈英雄的ゲリラ〉像と〈チェボリューション〉のゆくえ」を上梓してまもなく亡くなられた。加藤先生が同書執筆するにあたり、自分もわずかながら協力させていただいた。


「広島・キューバ展」のことを聞き、「イコンとしてのチェ・ゲバラ」を執筆するために、加藤先生が蒐集した写真資料等の展示を同展の実行委員会に申し出させていただいところ、快く承諾いただいた経緯がありました。

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2024年12月 2日 (月)

第2回さかいまち国際児童画展 12/18から開催


鬼丸吉弘著「児童画のロゴス ー身体性と視覚ー」の中で、こどもによる描画のことを次のように書いている。


”こどもの描画を「芸術」視することは、原理として誤りであるばかりでなく、現実の対応に際してこども自身の、精神的生長を破壊する危険が多分にある。


こどもの作品を「芸術性」の側から評価したとする。すると評者がかなり幅広い審美眼をもっていたとしても、ある作品を是とし、ある作品を非とすることになろう。


ところがこどもの作品は、どんな画であれ自発的に自分の感覚から描かれたものである限り、それがその子にとってマイナスの作用をすることはない。


どんなに拙劣なものを描こうと、どんなにおとなの目には無意味に見えようと、描いたというそのことが、その子の生長にとって意味を持つ。”


第2回さかいまち国際児童画展の「開催にあたって」で書いたことは、毎日見たり触れたりする日常の「風景」にもそれまで気が付かなかった小さな変化の「気づき」があると綴る。


そして、こどもたちが描いた「風景」における小さな変化の「気づき」の描画から、こどもたちがそれぞれ違う感じ方を持っていると続けて、創造するということは、そういうことかもしれないとした。


第2回さかいまち国際児童画展
2024年12月18日から2025年2月24日まで
S-Gallery粛粲寶美術館

開催チラシPDF
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