アルゼンチンの画家 Ernesto de la Cárcova y Arrotea
アルゼンチンの画家
Ernesto de la Cárcova y Arrotea
ブエノスアイレス、1866年3月3日–1927年12月28日
Ernesto de la Cárcova y Arroteaの生誕150年を迎えた2016年に、アルゼンチンのMuseo Nacional de Bellas Artes/国立美術館でErnesto de la Cárcovaの展覧会が初めて開かれた。没した翌年の1928年に作家の未亡人が企画し、Asociación Amigos del Arteで開催された展覧会以来の事だった。20世紀の前衛美術にその美術史に目を奪われ、この作家の存在が忘れられていたようだ。
Asociación Amigos del Arte/芸術友の会は、1924年に創設され、画家、彫刻家、音楽家、文筆家の作品を芸術愛好者に作家の活動や作品に親しんでもらう団体。1942年にはその活動を終えている。
早くから絵を学び始めたErnesto de la Cárcovaはヨーロッパに赴き、パリ、ローマ、トリノで制作活動を行っていた。1893年27才の時、ブエノスアイレスに帰国すると、後に代表作となる≪Sin pan y sin trabajo/パンもない、仕事もない≫を描き始める。社会主義思想雑誌「La Vanguardia」を発行し始めたAgrupación Socialista(後にアルゼンチン社会主義党となる)の流れをくむCentro Obrero Socialista/社会主義労働者センターに参加している。
≪Sin pan y sin trabajo/パンもない、仕事もない≫はアルゼンチン美術において労働者を題材にした最初の作品と言われている。
≪Sin pan y sin trabajo≫
Ernesto de la Cárcova
1894
Óleo sobre tela
125,5 x 216 cm.
Museo Nacional de Bellas Artes, Argentina
自作の≪Sin pan y sin trabajo≫前にするErnesto de la Cárcova
(2017年展覧会カタログの表紙)
27noviembre2021
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