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2021年7月

2021年7月29日 (木)

大江戸の華‐武家の儀礼と商家の祭り‐ 東京都江戸東京博物館

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大江戸の華‐武家の儀礼と商家の祭り‐
東京都江戸東京博物館
2021年7月10日‐9月20日
 
江戸の武家や商家の儀礼と祭などの年中行事をとりあげ、江戸の人々の暮らしや人生における“ハレ”の場面や舞台を描く。
 
Diplomatic gift(外交儀礼の贈り物)として、将軍からイギリス国王に贈られた具足の展示から本展は始まる。友好的な外交の証として戦闘用の具足が使われたのは面白い。ひとつの大江戸の華やかさを凝縮した美術品として考えられたのだろうか。徳川家康が準備し、徳川秀忠がイギリス国王ジェームス1世に贈った。
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色々威胴丸具足
1613年王立武具博物館(イギリス)所蔵

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徳川家綱が下賜した裃
茶麻地葵紋付長裃
17世紀京都府京都文化博物館所蔵
殿様やお姫様が乗る乗物(駕籠)と一口に言っても、時代ごとに規定があり、仕様も定められていた。
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家光が下賜した将軍の乗物
黒塗担棒溜塗網代打上乗物
江戸時代前期 個人像 福井県立若狭歴史博物館寄託
上の地味なつくり乗物とちがって豪華絢爛な、女乗物。徳川家が関わる乗物には、源氏物語が題材が使われ、徳川家は別格だったということが、女乗物の仕様からわかる。
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将軍の娘が乗った梨子地の乗物
梨子地葵紋散松菱梅花唐草文様蒔絵女乗物
元禄11年(1698)
武家は、娘の輿入れの際に誂える婚礼調度の中に、雛人形と雛道具を用意した。町人階級でも、財力がある大店の商家も武家に倣って、娘のために豪華な雛道具を揃えるようになった。
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江戸の大店鹿嶋家伝来の雛道具
牡丹唐草蒔絵雛道具
文政10年(1827)
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古代中国に生まれた四神をめぐる信仰は、江戸時代にも神社の祭礼にも登場した。東京の氷川神社には、天保4年(1833)に地元の商家から寄進されたという「四神鉾」が伝来している。
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初午の祭りを彩る四神旗と四神像
弘化5年(1848)2月初午
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展示は、金と銀の具足の二領で本展は締めくくられる。
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金小札変り袖紺糸妻紅威丸銅具足
江戸時代 ミネアポリス美術館、エセル・モリソン・ヴァン・ダーリップ基金所蔵
銀小札変り袖白糸威丸胴具足
江戸時代
※写真はいずれも、同展報道内覧会にて撮影したもの。


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