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2011年10月15日 (土)

「神仏います近江」 「岸田劉生展」 「世界制作の方法」

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 10月7日(金)の夜、横浜を発ち、車中一泊(東名高速SA)、ホテル一泊(大阪・梅田)の美術館巡りをしてきた。

 三館連携特別展「神仏います近江」は、信楽のミホミュージアム、瀬田の滋賀県立近代美術館、そして、大津の大津市歴史博物館の三館が、近江にある仏教と神道の美術品300点を超える展示を行っていた。一日で、この三館を巡る人もそういないでしょう。

 ミホミュージアムは、「天台仏教への道」と称して、天台仏教の確立までの流れを、仏像、仏画、神像を通して、見て行く。

 滋賀県立近代美術館の「祈りの国、近江の仏像 古代から中世へ」は、近江という地域社会と仏教造形の変遷をとらえている。

 大津市歴史博物館では、比叡山延暦寺の守護神としての日吉の神々が神仏を融合させた世界を展覧する「日吉の神と祭」である。

 大津では、三井寺に寄り、晩鐘を聞く機会を得た、といっても、300円の鐘つき料を支払いした人がつける鐘の音であったのだが....。

 夜は、梅田在住の人と一献を傾けた後、大阪駅を案内してもらった。これがすごい!駅というよりも、空港施設と見間違える構築物だ。エスカレーターは天まで伸びるかのよう。豊臣秀吉以来、東の都と張り合うエネルギーは並大抵でありまへんな。

 翌日は、「お待たせしました麗子です」とチラシが呼びかける「岸田劉生展」(大阪市立美術館)と、国立1国際美術館を訪れた。

 「岸田劉生展」は、見終えるのに一時間半以上かかるほどに、魅入られた展覧会であった。自画像、肖像画の出品点数も多く、「岸田の首狩り」と言われるほどの所以がある。日本画も秀逸で、茄子、葡萄の作品が気に入った。1921年10月15日は、重要文化財「麗子像」が完成した日だそうで、これを記念して、当日、名前に「れいこ」とついた来場者にプレゼントがあり、またその「れいこ」さんたちを写真撮影するそうです。このブログ記事を書いている日で、どんな「れいこ」さんが来ているのか、想像しただけでも....。

 国立国際美術館では、現在「世界制作の方法」展が開催中。現代アート表現には消化しきれない作品(光と影を使って)があり、ちっと不満な展覧会であった。最初、美術館の建物は大阪市立科学館が、国立国際美術館とおもったのだが、これは間違い、科学館のそばに、科学館より低い高さで、ピラミッド型のガラス張りの屋根が見える、その下が、同美術館なのである。つまり、展示は地下施設となっているのだった。

《生誕120周年記念 岸田劉生展》
会期 2011年9月17日(土)~11月23日(水・祝)
 休館日 月曜日(祝日の場合は開館し、翌火曜日)
 9時30分~17時(最終入館:16時30分)
主催 大阪市立美術館/読売新聞社/読売テレビ
観覧料 一般1,300円/高大生900円

《世界制作の方法 Ways of Worldmaking》
会期 2011年10月4日-12月11日
主催 :国立国際美術館
協賛 :財団法人安藤忠雄文化財団、公益財団法人野村財団、財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
開館時間 午前10時~午後5時、金曜日は午後7時まで (入館は閉館の30分前まで)
休館日 毎週月曜日 (ただし、10月10日(月・祝)は開館、10月11 日(火)は休館)
観覧料 一般850円/大学生450円

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