アートの紙魚/Art Topic

2024年1月21日 (日)

«El ingenioso hidalgo don Qvixote de La Mancha»の初版

今を去ること、419年前の1月16日に、«El ingenioso hidalgo don Qvixote de La Mancha»の初版が刊行されたそうです。
ウィリアム・ホガース
ドン・キホーテ3番
ドン・キホーテは床屋の洗面器をマンブリーノの兜と思い、掴む
1738年
エッチング、エングレーヴィング
市立伊丹ミュージアム
William Hogarth
Don Quixote: Don Quixote Seizes the Barber's Bason for Mambrino's Helmet
1738
Etching and engraving
Itami City Museum of Art, History and Culture
「スペインのイメージ 版画を通じて写しに伝わるすがた」展
国立西洋美術館(2023年)より
書影は‎ 白水社の新装復刊版の「ドン・キホーテ 」(1998年、会田 由 、大林 文彦 編訳)。
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2023年6月16日 (金)

バハ・カルフォルニアの洞窟絵

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世界遺産の、サンフランシスコ山地にある岩絵群は、バハ・カリフォルニア半島に住む先住民族を描いていると伝えられている。約10500年前に描かれたと推定される。
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吉田喜重は、著書『メヒコ 歓ばしき隠喩』(岩波書店)で、「バハ・カルフォルニア半島の洞窟絵」について綴っている。
吉田喜重は、洞窟絵の撮影に行くメキシコ人チームに便乗して、向かおうとするが、現地の渓谷の増水によって行く手を阻まれていた。結局は、行けずじまいだったのだが、国立博物館で洞窟絵の写真を見せてもらう。
吉田は、「その写真は、映画のモンタージュではなく、より正確に言えば二重露出の手法を連想させる」と、写真に撮られた洞窟絵の最初の印象を語っている。
(中略)
「角を突き立てて走る野生の大鹿の群れ、それ二重露出されたように古代人と思われるフォルムが単純な抽象図形として、これも群れをなして描かれている」。
多重露出させたようなフォルムの〈ずれ〉は、吉田喜重に現代絵画と通底しあうものを感じさせ、マルセル・デュシャンの『階段を降りる裸体』(No.1, No.2)のような作品を思い起こさせていると続く。
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*洞窟絵はMuseo Nacional de Antropologíaから引用。

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2023年5月31日 (水)

金星太陽面経過観測の事

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忘れかけていた記念の年。
駐日メキシコ大使館のFacebookで思い出させてくれたこと。
来年は、メキシコからFrancisco Díaz Covarrubiasが金星科学観測隊を率いて、横浜の野毛山で金星観測を行ってから150年となる。
金星が太陽面を経過する現象を観測できる日は1874年12月9日。その日を目指して、Covarrubias観測隊は横浜にやってきた。前回この天文現象が起きたのは、1769年6月だったという。
この金星観測調査隊の為に、スペイン語通訳として明治政府から登用された人物が、屋須弘平(1846-1917)。屋須は、帰国するCovarrubiasと共に、フランス経由でメキシコに渡り、天文学を学ぶ。その後、グアテマラに移住せざるを得なくなるが、グアテマラシティ、アンティグアで、終生、写真家としての才を発揮した。
屋須は、洗礼を受けて、Juan José de Jesús Yasと名乗る。
そろそろ屋須についてなにかをやりたいなあ。
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1974年12月8日に、天文関係の諸団体によって、横浜紅葉坂に、この「金星太陽面経過観測記念碑」が建立された。その記念碑を表紙にし、碑が建立されて30年周年となる2004年に発刊された記念誌。

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2023年5月28日 (日)

メキシコ二題

身近な古代メキシコ、いや、どちらかと言うと、イタリアのマスカレードか。

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Kodaimexico

メキシコに住んでいたら必ず参加する。
「壁画が住まう空間」ツアー
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2023年5月16日 (火)

岩波書店の図書5月号から


岩波書店の図書5月号から
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偶然なのか編集部の意図があってのことなのか。
図書5月号に、ラテンアメリカ文学者とスペイン文学者の二人が寄稿されていた。

ラテンアメリカ文学者の木村榮一さんの「本との出会い」。
スペイン文学に飽き足らないでいた頃、メキシコ人から贈呈されたフリオ・コルタサルの『石蹴り遊び』がきっかけになって、ラテンアメリカ文学作品の翻訳家の道に。そして、この3月に、「ガルシア=マルケスの詳細をきわめた伝記」の翻訳をだすことになったという話。

もうひとりは、スペイン文学者の清水憲男さんの「スペインから見た夢ーF.リコ『ユマニスムの夢』邦訳によせて」。この邦訳にあたっては、ギリシャ哲学の田中美知太郎の『時代と私』と東洋思想の中村元の『東洋人の思惟方法』などの読書ベースがあったという話。

清水憲男さんから都内某所で、この図書5月号を頂いていた。

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2023年5月 9日 (火)

渡辺豊重

今年3月から5月にかけて、渡辺豊重さん(1931年5月9日-2023年5月3日)に結びつくことが、いくつかあった。
3月21日の栃木県立美術館で「小口一郎展」を観て、美術館のミュージアムショップで見つけて買った図録「画楽60年渡辺豊重」。その前に、同館のコレクション展示で観た《工場》(1955年頃)は隙を与えない重量感があった。
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4月23日の「セイさん・コンさんの幻 渡辺豊重・酒井忠康・海老塚耕一 三人展」を画廊AKIRA-ISAOで。
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特別顧問をされた「小砂環境芸術祭KEAT2023」の《モクモク》(1988年)を観た5月4日。空気を膨らませた《モクモク》は、五月晴れの青空に映えていた。
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2023年5月 1日 (月)

水戸芸術館タワーと....

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水戸芸術館タワーと寿司屋と仏具店。

うむ。なにか共通点がありそうだ。

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2023年4月16日 (日)

「つむぎ糸絵画」

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「つむぎ糸絵画」
「東京での僕の仕事机の前に、 一枚の絵が掛けてある。フィチヨル・インディアンのつむぎ糸絵画で、一 メートル四方ほどの大きさのものだ。絵のなかばまであざやかな青のつむぎ糸で埋められている。」
大江 健三郎「雨の木」を聴く女たち(新潮文庫)より
「フィチヨル・インディアンのつむぎ糸絵画」は、メキシコの先住民Huichol族が作るNiérikaと言われている毛糸アートのこと。大江健三郎が客員教授として赴任していたColegio de Méxicoを去る際に、「フィチヨル・インディアンのつむぎ糸絵画」をプレゼントされたらしい。
写真は、私が20代の時、メキシコシティのTasqueñaでホームステイしていた先の家族の娘さんからプレゼントされた手作りのNiérika。娘さんは当時、高校生で、ボブ・ディランのファンだった。元気にしているのかな。
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2023年4月13日 (木)

大江健三郎 「雨の木」を聴く女たち

大江健三郎が住んでいた、メキシコ・シティのアパートの部屋に2箱の段ボール箱を見知らぬ男が持ち込んだ話。大江健三郎「雨の木」を聴く女たち(新潮文庫)より。
その箱には、極彩色の骸骨(calavera)の民芸品が詰め込まれていた。大江健三郎は、メキシコの祭日「死者の日」の悪魔(ユダ)のつくりもの骸骨人形と暮らさなければならなくなった。
メキシコの文化について興味を持った大江は関係書を書店で探しはじめると、ポサダの仕事が大江の魂をとらえた。
José Guadalupe Posada
Zapata, ca. 1950
Zincografía
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Colección Blaisten
※大江健三郎がポサダのサパタ像を見ていたかどうかは不明。
昨日の4月10日は、エミリアーノ・サパタが暗殺されてから104年目にあたる。
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2023年3月23日 (木)

メキシコの版画家、Alberto Beltrán(1923-2002)

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栃木県立美術館の小口一郎展を観て気になったメキシコの版画家、Alberto Beltrán(1923-2002)。
今年生誕100年を迎える。Escuela Libre de Arte(野外美術学校)とAcademia de San Carlos(サンカルロス・アカデミー)で絵を学び、1945年にTaller de Gráfica Popular(民衆版画工房)に加わる。
ALBERTO BELTRÁN GARCÍA, EL ÉXODO, S/F, LINOGRAFÍA, 50.2 X 65.5 CM (SOPORTE) / 29.5 X 57.2 CM (IMAGEN), ACERVO ACADEMIA DE ARTES.
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