2018年7月21日 (土)

香雪記念資料館新収蔵品展 佐藤真美展 中原未央展

実践女子大学香雪記念資料館(東京・渋谷)
第3回新収蔵品展 8/5まで

 女性画家の作品の収集・調査・展示に取り組んでいる実践女子大学香雪記念資料館では、現在、2017年度に購入した作品を中心として展覧会が開催されている。
 氷を蹴破って、鯉が勢いよく飛び出す《双鯉上氷図》を描いた櫻井雪保(1754-1824)は、茨城県水戸に生まれ、画家でもある父親の雪館(1715-90)とともに江戸へ移り、18世紀後半から文化・文政期に、江戸を拠点に活動した女性画家。
 《彦根屏風風》を描いた河鍋晩翠(1868-1935)は、浮世絵師として活躍した河鍋暁斎(1891-89)の娘。父親から手ほどきを受け、第3回内国勧業博覧会(1890年)で入選するほどの実力者であった。1902年、東京女子美術学校(現、女子美術大学)の日本画教授となる。
 海外の女性版画家3人も紹介されている。日本美術の基本的な技法を狩野友信(1843-1912)から学んだヘレン・ハイド(アメリカ、1868-1919)の《福笹》、横浜で木版画の道具を手に入れたというバーサ・ラム(アメリカ、1869-1954)は、摺師の西村熊吉(1861-1914)のもとで伝統的な木版画の工程をまなび、《海の精》などを制作している。1915年に来日し、日本国内各地や中国、韓国、フィリッピンへの旅行でスケッチを重ね、渡辺版画店のもとで、多くの作品を制作したエリザベス・キース(1887-1956)の《ソウルの東門》。
 そのほかに、女性南画家の渡辺晴嵐(1855-1918)の《柳陰翡翠図》、《藤花飛燕図》、尾形月耕(1859-1920)であった田井耕耘(1865-1936)の《踊姿絵 羽根のかむら》などが、新収蔵品として紹介されている。
 今展の特集展示として「唐美人図」のコーナーが設けられ、同大学院で清代以降に制作された中国の女性像の比較研究が行われた結果、若干の新事実がわかり、その成果が披露されている。

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公募-日本の絵画2016-
大賞・優秀賞 各受賞者個展「佐藤真美展」
永井画廊(東京・銀座) 7/30まで

 永井画廊主催の公募展受賞者個展。隔年開催で3回目となる今回は、「自然・人間・自然と人間」のテーマで、出品総数371点が集まり、応募者257名のなかから 大賞1名、優秀賞2名が選ばれた。優秀賞二名の個展は既に終了。来廊したときは、大賞受賞者の個展であった。
 木炭、墨、岩絵具の画材で、鳳凰と牡丹を描いた《輪廻》、遠景から近景までの山をダイナミックに表現した作品などが紹介されている。

佐藤真美 
1989年山口県生まれ。京都造形芸術大学芸術学部美術工芸学科洋画コース、鳴門教育大学大学院学校教育研究科美術専攻修了。

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中原未央展
昭和会賞受賞記念
日動画廊(東京・銀座) 7/26まで

 アケビをモチーフにした作品群。塗装が剥げかかった板塀からぶら下がるアケビ、妙な感じで紐に縛られたアケビの姿(ネズミの通り穴とか)、大都会の上空の青空から下がっているアケビなどなど。

中原美央
1986年 福岡県生まれ
2010年 九州産業大学芸術学部美術学科卒業
2012年 九州産業大学大学院芸術学部研究科修了
2013年 第48回昭和会賞 昭和会賞〔銀座日動画廊本店〕
現在 独立美術協会準会員

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2018年7月16日 (月)

ゴードン・マッタ=クラーク展 Gordon Matta-Clark: Mutation in Space

 非人間化された近代建築にたいする反命題として、ゴードン・マッタ=クラーク(1943年ニューヨーク生まれ、1978年没)は、ナチュラル・ヒストリー・オブ・アメリカン・ダンサーたちも参加したパフォーマンス《ツリーハウス》を1971年5月に行った。大木によじ登ったダンサーたちは、様々な姿態で演じる。枝からぶら下げている鞘状の袋に収まったマッタ=クラークの写真が残されている。樹木に関する素描が120点以上存在する。素描には樹木を屋根や格子状に変形した表現が見られ、建築の原型として樹木がみなされている。「人々は洞窟の中に住み、木の中に住んで(中略)生き延びてきた。その記憶を強固なものにすることで、人々はある程度まで勇気づけられている」とマッタ=クラークは述べている。

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 マッタ=クラークは、野犬の群れと麻薬中毒者に占有され、放火も相次ぐニューヨークのゲットーを「都市の放棄の縮図」だと言っている。彼は、このエリアにある建物の床や壁の一部を四角く切り抜き、一つの空間からもう一つの空間への視界を生み出すパフォーマンスを行った。「囲まれた状態」を解放するということは、マッタ=クラークにとっては、容器としての建物という認識以上に、都市の空間を通じた暴力に晒されながら生存する人々がいたことを感じていた。

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 1970年代ニューヨークを中心に、アート、建築、ストリートカルチャ、食など多くの分野で活動したアーティスト、ゴードン・マッタ=クラークのアジア初の回顧展が、東京国立近代美術館(東京・竹橋)で、9月17日まで開催されている。

 パフォーマンス現場、制作現場、作品設置現場で、鑑賞してこそマッタ=クラークの作品は理解が深まるのだが、今展では、彫刻、映像、写真、ドローイン、関連資料など約200点の展示するほか、彼の活動を追体験できるような工夫の会場構成にしている。

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ゴードン・マッタ=クラーク展 
Gordon Matta-Clark: Mutation in Space


会場 東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー 
会期 2018/06/19-09/17
開館時間 10:00-17:00(金・土曜は10:00-21:00)※入館は閉館30分前まで 
休館日 月曜(7/16、9/17は開館)、7/17(火) 
観覧料:一般1,200円/ 大学生800円※割引制度あり

主催 東京国立近代美術館
後援 駐日アメリカ合衆国大使館
企画協力 ゴードン・マッタ=クラーク財団、デイヴィッド・ツヴィルナー

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1970年にゴードン・マッタ=クラークにによってオリジナルが作成され、その後、それぞれの土地で集められたごみを使って再制作が行われている《ごみの壁》。本展では、東京の街で集められたごみを使って、サイズ約180×180×60cmほどの作品を早稲田大学建築学科の学生と共同で制作した。

※ゴードン・マッタ=クラークの父親は、チリ出身のシュルレアリスト画家ロベルト・マッタ。
LOS MATTA DE TODOS Coleccion MNBA
http://galerialibro.air-nifty.com/blog/2018/06/los-matta-de-to.html

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2018年7月 6日 (金)

ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力 Benches of the Brazlian Indigenous Peoples. Human Imagination and Wildlife

 どこの家にも一脚ぐらいある椅子だが、ブラジルの先住民が作る椅子は、精霊の世界からのメッセージを人間に伝えるシャーマンが座る聖具に変わる。それらには動物の形態が多く、カメ、ジャガー、ワニ、サル、アルマジロ、ネズミ、カエル、ワシ、コンドル、エイ、シカ、バク、カピバラなどがある。

 ブラジル先住民が作った椅子に絞った展覧会を開催している東京都庭園美術館は、元々旧朝香宮邸だったが、1983年に美術館として一般公開された。アール・デコ様式に施された館内で、展示される椅子たちがどのように見えるのか。

 床に置かれ上から目線で見られる椅子を、今回の展示構成を手掛けた建築家の伊東豊雄は、持ち上げらている浮遊感を出すために、抽象的なデザイン性を持つ白い色の台座に置く展示を行った。家具としてではない椅子に集中してもらいたいと、伊東豊雄は述べている。

 本展はカテゴリー別に三部から成る。「カテゴリーA 伝統的な椅子-実用性、しきたりに基づく-」は、共同体という日常において実用的に使われた椅子を紹介する。椅子とは男性が占有するものである一方で、ブリチヤシの木で作られた椅子は女性しか座れない。椅子の座る面や脚に施された装飾は、ボディ・ペインティングや日用品の文様と共通している場合もあるという。

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幾何文様の椅子

 人間世界と精霊の異界と橋渡しするシャーマンが座る椅子を「カテゴリーB 動物形態の伝統的な椅子-村で使用、宗教的効用-」で紹介する。様々な動物の形態を持った椅子は聖具として使われていた。とりわけ猛禽類の鳥を造形した椅子は、重要なものとされている。それは、鳥は異世界により近い存在だからだ。

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手前から:《ジャガー》《ハチドリ》《コンドル》


 カテゴリーAとBは、旧館での展示だが、「カテゴリーC 動物彫刻の椅子-先住民としての存在証明、想像力-」は、新館に移る。ワンルームの展示スペースでは、クッションに座り込んで、床に置かれた椅子を鑑賞できる。現在でも先住民によって制作されている動物彫刻の椅子は、独自の文化的アイデンティティを象徴する作品群を鑑賞できる。

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新館展示風景

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左:カマヘル作《サル》 右:ウルフ作《シカ》
(会場入り口展示)

※いずれも報道内覧会にて撮影

 今展では、ブラジル北部、北西部、中部の25民族のうち17民族の92点の椅子が紹介されている。展示されている椅子は、サンパウロの出版社BEIが所蔵する約350点の一部である。同社は、美術・建築関連の出版事業の一方で、15年以上前から先住民が手掛ける椅子の収集を行ってきた。本展監修者は、東京都庭園美術館館長の樋田豊次郎。

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来日した出品作家のひとりMayawari Mehinako

ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力
Benches of the Brazlian Indigenous Peoples. Human Imagination and Wildlife

東京都庭園美術館
東京都港区白金台5-21-9
会期:06/30-09/17, 2018
開館時間:10:00-18:00(入館は30分前まで)
7/20-8/31までの毎週金曜日は21:00まで開館(入館は30分前まで)
休館日:第2・4水曜日(7/11, 7/25, 8/8, 8/22, 9/12)
観覧料:一般1,200円/大学生(専修・各種専門学校含む)960円/中学生・高校生600円/65歳以上600円 ※割引料金制度などあり
ハローダイヤル 03-5777-8600

主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館、日本経済新聞社
特別協力:ベイ出版
後援:駐日ブラジル大使館

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2018年7月 3日 (火)

江上茂雄、日本画の位相、3つの島とつなぐ海

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江上茂雄 風景日記
武蔵野市立吉祥寺美術館 7/8
 母子家庭で育った江上茂雄(1912-2014)は、画家として生きたいと願いながらも、高価な画材も買えず、独学でクレヨン画を始めた。クレヨン、クレパスを自在に使って、画面に広がる海、空の雲、山塊を繊細に表現する。結婚後、7人の家族を養いながら、三井三池鉱業所で働く。職場にあった図書館で画集を読み漁ったという。病気の煩いの後、水彩画を毎日一日一枚描き始めた。2014年101歳で逝去。死ぬまで故郷を離れることなく絵を描いた。《夕立の後》(クレパス、1962-63年ごろ)が私の好み。
浜口陽三と萩原英雄の常設展示もある。

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第4回日本画の位相3+2
岡村桂三郎・北田克己・間島秀徳+堀木勝富・京都絵美
日本橋高島屋 7/3まで
 在外研修を通じて他民族文化を肌に感じた3人(岡村、北田、間島)。日本画が転換し続ける時代に、日本画を見つめ直す。日本画は今いったいどのような場所にいるのだろうかとか、ほかの技法から受ける振動や波動で日本画ってどうなっているのだろうか、これからどうなっていくのだろうかと思うこの頃。技法を超えた2人の招待作家の作品も展示。隣の会場では「それぞれの写実展 大畑 稔浩/小笠原 雄介/中島 よしもり/港 信夫/安冨 洋貴」が開催。

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3つの島とつなぐ海-ミニアチュール-
東直樹・海老塚耕一・渡辺達正
ギャラリー惣 7/7まで
 壁面に3人それぞれの思い思いの場所にミニアチュールを展示していったそうだ。

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2018年7月 2日 (月)

秋山隆、細合仁一郎、藤川汎正、小西真奈、他

秋山隆展<彫刻>
日本橋高島屋
1975年広島生まれ。「刻々とかたちを変える流動的な存在と現象」をメインテーマとして木彫。

陳亭君展「残像Afterimage」
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静物と電灯をモチーフに。

細合仁一郎個展
サンタンデールに恋して
画廊AKIRA-ISAO
スペイン在住26年。光あふれるサンタンデールの海洋風景。

藤川汎正展
寺町美術館
1940年岡山県笠岡市生まれ。武蔵野美術大学卒後、1968年メキシコ・グファナフアト州立大学造形学部に留学。神話に題材を得る。同一主題を鉛筆や銅版画で表現する。

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日本工芸会正会員による五月の風 金工展
日本橋高島屋

小西真奈展
Greenhouse Portraits
CAY
銀座の巷房で初めてこの作家の作品を観て以来。
1968年東京生まれ。ワシントンDCのコーコラン・スクール・オブ・アート卒。

Susanna Niedere
Straight - And Not
巷房
スイス生まれ。楕円を基本にしたインスタレーション。

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賀門利誓、佐々木怜央、品川亮一
ギャラリー広田美術
三者三様の異なる素材を使ったユニークな作品。

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Rocco's ARTING WORLD 2018
Free & Happiness
戸塚区民文化センターさくらプラザ
桜木町のガード下の壁に描き始めて、画業40年を迎えたロコサトシの記念展。中学時代の作品も展示。

内海信彦展
INNERSCAPE SERIES
宇宙山水屏風
FEI ART MUSEUM
1953年東京生まれ。多摩美術大学油画科卒。
ペルー国立教育大学で教鞭をとる。早稲田ドロップアウト塾主宰

写実をとおして
今関健司油絵展
横浜そごう
1950年神奈川県生まれ。日本大学芸術学部卒。

さよならいままで、ありがとございました
星野鐵之氏(1939-2018)を囲む展
鈴木正道、中川惠介、ぬかりや章、野田洋介、長谷川端吉、又村統
爾麗美術

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佐藤温展
ギャラリー椿

岩渕華林
Blooming
ギャラリー椿

松井寛泰展
1010美術

第2回佐藤一郎とその仲間たち展
テーマ:ばら
永井画廊

堀越千秋展
美を見て死ね
画廊香月

藤川汎正個展2018
ギャラリーオルテール

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神奈川県ゆかりの作家たち
清水航・清見佳奈子・飯田文香 日本画三人展
横浜そごう

第55回太陽展
日動画廊

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2018年6月26日 (火)

LOS MATTA DE TODOS Coleccion MNBA

LOS MATTA DE TODOS Coleccion MNBA
Museo Nacional de Bellas Artes-Santiago de Chile
チリ国立美術館 2018年10月7日まで

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 チリの画家ロベルト・マッタRoberto Matta(1911年11月11日チリ・サンチャゴ生まれ、2002年11月23日イタリアで没)の没後100年にあたる2011年に開催されて以来の展覧会がチリで開催中。

 ”Los Matta de Todos”は、マッタを扱った印刷媒体の記事とチリ国立美術館収蔵作品を通じて、マッタとチリの関係に焦点を当てた展覧会。

 ロベルト・マッタは、20世紀初めのヨーロッパのシュルレアリスムや米国で発展した抽象表現主義に参加し、世界美術史に名を残すほどまでに注目を受けた作家として位置づけられているという百科全書的な評価については、今展では取り上げず、創造的なエネルギーを持つチリとの特別な関係は維持し続けたマッタの実像に迫る。

 ロベルト・マッタは、1935年にチリの大学で建築を学んだあと、パリにわたり、ル・コルビジェのアトリエで製図技師として働く。叔母のいるスペイン・マドリッドに滞在中、フェデリコ・ガルシア・ロルカとパブロ・ネルーダーと出会う。ネルーダからサルバドル・ダリやアンドレ・ブルトンの紹介を受ける。ブルトンは、マッタのドローイング作品を気に入り、1937年シュルレアリストのグループにマッタを招く。スペイン市民戦争(1936-1639)により、1939年、ニューヨークに向かう。1948年、ヨーロッパに戻るが、シュルレアリスト運動から離れる。1954年にパリに移住する。そして、1970年にチリに戻る。35年間、チリから離れていたマッタであったが、チリ民衆の一人である想いは持ち続けていた。

 サルバドル・アジェンデが、人民連合の統一候補として1970年大統領となり、チリに社会主義政権が誕生する。

 「まず一番にチリにいて何に根ざしているかを知る必要があるだろう。自らの思想なのか?身体なのか?それとも二本の脚なのか?まさにそれは魂なのだ。長きの間、魂はここにあったのだ」。社会や政治が不穏な情況の下、El Sur誌1970年9月13日号で語った、祖国チリとの関係を示すロベルト・マッタの言葉だ。

 3年後の1973年9月11日、合法的に選出されたチリ社会主義政権は軍の武力によって覆された。左翼政治思想に傾注していたマッタは、軍事独裁政権からパスポートを無効にされ、彼の作品は、軍事政権から損壊を受けた。1990年になるとチリは文民政権に代わり、1992年には、チリから国家芸術賞を受賞する。

展覧会カタログが刊行されているが、入手ルートを現在調査中。

下記は、生誕100年展のカタログ。入手可。

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Matta : Centenario 11.11.11
11 de noviembre 2011 - 26 de febrero 2012
Centro Cultural Palacio La Moneda, Santiago de Chile, 2012
$102.77 (190-01)

 現在、「ゴードン・マッタ=クラーク展」が東京国立近代美術館で9月17日まで開催されている。ゴードン・マッタ=クラーク(1943-1978)は、ロベルト・マッタの息子にあたる。

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2018年6月21日 (木)

特別展「神奈川県博開館51周年記念 つなぐ、神奈川県博 ―Collection to Connection―」

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特別展「神奈川県博開館51周年記念
つなぐ、神奈川県博 ―Collection to Connection―」
神奈川県立歴史博物館 7/1(後期)まで

 神奈川県立歴史博物館の建物は、かつて横浜正金銀行本店として1904年から1964年まで使われていた。横浜正金銀行は東京銀行の前身で、東京銀行はその後、三菱UFJ東京銀行となったが、今年の4月に行名から「東京」が外されてしまった。

 空調設備改修工事完了後の最初の展覧会。われわれが知るところの神奈川県ゆかりの宮川香山の眞葛焼、五姓田絵画、ジャパン・パンチなどの歴史文物の他、横浜正金銀行関係資料、代々のスキー板、写真引伸機もあった!最後の展示コーナーには東宝映画の宣伝資料も。

 前期展示に引き続いて後期展示にもあるのかどうかわからないが、神奈川歴博の新人学芸員たちが書いた解説パネルが添えられている。

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2018年6月16日 (土)

安彦文平・卯野和宏 油彩画二人展

安彦文平・卯野和宏 油彩画二人展
春風洞画廊

 夜、鏡のような湖面に映し出された月は美しいが、ひと吹きの風で湖面は揺らぎ、月は瞬く間に崩れてしまう。カンバスに絵具で定着された静物、人物はそのようなことにはならないが、鑑賞者の心の揺らぎで、いかのようにでも鑑賞者の心に反映される。そこから対象の忠実な再現を超えた「実在性」が獲得されるのであろう。

6/20から6/26まで、阪急うめだ本店美術画廊に巡回
ギャラリートーク:6/23(土)14:00

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2018年6月15日 (金)

蓑口ヒロミ 林忠彦

蓑口ヒロミ写真展 連華の譜
富士フィルムフォトサロン東京
 国立新美術館のルーヴル美術館展内覧会の帰りに立ち寄った写真展。日本画と見間違うほどの写真作品。案内はがきには「…和の世界、洋の世界の両視点のイメージで切り取り、絵画的傾向の作品をまとめてみました」と書かれてある。在廊していた作家に聞くところによると、印画紙はダイヤモンド紙を使って、絵画的効果を高めたという。ここまでくるのに試行錯誤した話も聞いた。銀塩写真を使っている。墨画のような作品もあった。19世紀にダゲレオタイプの写真機が出現し、画家たちを脅かした。その当時、画家から写真家に転向した者たちもいた。またしても画家たちを脅かすのか!?

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時代を語る林忠彦の仕事
フジフィルムスクエア
 チラシに使われている写真は、太宰治が銀座のバー、ルパンで飲んでいる姿を捉えている作品としてよく知られている。太宰治の視線はどこに誰に向けられているのかと改めて問われると、なんなんだろう。種明かしは、写真展にいくとわかるのだが、もう第2部の展示が始まっているので、話してもいいのかな。トリミングされる前の本作には、坂口安吾が写っていたのだ。坂口は、太宰の情死後、雑誌に「太宰治情死考」を書いている。第2部は7/1まで。

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2018年6月13日 (水)

ルーヴル美術館展 肖像芸術——人は人をどう表現してきたか Louvre L'art du portrait dans les collections du Louvre

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ルーヴル美術館展 肖像芸術——人は人をどう表現してきたか 
Louvre L'art du portrait dans les collections du Louvre

 1991年西洋美術館で「ルーヴル美術館特別展―肖像表現の展開」で紹介されてから27年ぶりに来日した《美しきナー二》をはじめ、時の権力者たちの肖像画や彫刻など、ルーブル美術館全8部門(古代オリエント美術、古代エジプト美術、古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術、イスラム美術、絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画)から選りすぐられた約110点の作品を展示。時代によって異なる、肖像に対する思いれや意味づけ、表現方法の流れが楽しめる。

 肖像の起源となる古代エジプトのマスク二点を展示する「プロローグ マスク―肖像の起源」で本展が始まる。ひとつは、ミイラにかたどった人型棺の蓋の頭部を飾ったマスク、もうひとつは、ミイラの頭部の上に置かれた板絵の肖像画である。

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展示風景:《棺に由来するマスク》エジプト出土(紀元前1391-53)

 「第1章 記憶のための肖像」では、神々に捧げるため、子孫に残すために制作された、古代から19世紀までの肖像作例を紹介する。そのなかで、肖像の重要な役割を担った祭礼美術がある。亡き親族たちを描いた葬礼肖像では家族ひとりひとりの顔貌を表現した《墓碑肖像》と、銘文のある《祭礼モザイクの3つの断片》。

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 展示風景:《墓碑肖像》左から、マケドニアとトラキアの間の地域で出土(3世紀半ば)、出土地不詳(180年頃)、マケドニアとトラキアの間の地域で出土(2世紀末‐3世紀初頭)

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展示風景:《祭礼モザイクの3つの断片》エデッサ(現トルコ、ウルファ)周辺で出土(2世紀末‐3世紀)

 《マラーの死》(1794頃)は生々しさがある記憶のための肖像画だ。フランス革命の重要人物であるジャン=ポール・マラー(1743-1793)は、皮膚病治療のために入浴していた時、対立する陣営の若い女性に刺殺された。

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展示風景:左から、アンリ・ド・トリケティ《フランス王太子、オルレアン公フェルディナン=フィリップ・ド・ブルボン=オルレアン(1810-1842)の墓碑肖像》(1843-44頃)、ジャック=ルイ・ダヴィッドと工房《マラーの死》(1794頃)

 「権力の顕示」が絵画や彫刻からひしひしと感じる「第2章 権力の顔」。

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展示風景:左から、イアサント・リゴー(1659-1743)の工房《聖別式の正装のルイ14世(1638-1715)》(1702-10頃)、フランチェスコ・マリア・スキアッフィーノ(1688-1763)《リシュリュー公爵ルイ・フランソワ・アルマン・デュ・プレシ(1696-1788)》(1748年)

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展示風景:左から、アンヌ=ルイ・ジロデ・ド・ルシー=トリオゾン(1767-1824)の工房《戴冠式の正装のナポレオン1世の肖像》(1812以降)、アントワーヌ=ジャン・グロ《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》(1796)

 威厳に満ち緊張した第2章から会場を「第3章 コードとモード」に移動すると、ほっとする肖像群が並ぶ。
 「コード」とは、肖像表現における決まった表現の仕方や表現上のルールを意味している。このコードを踏襲しつつ、各時代・地域・社会に特有のモード(流行)を反映しながら肖像が、ルネサンス以降、多様な展開を遂げる。

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展示風景:左から、オーギュスタン・パジュー(1730-1809)《エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン(1755-1842)》、アントワーヌ・ヴェスティエ(1740-1824)《画家の妻と子どもの肖像》(1787年)

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展示風景:フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(1746-1828)《第2代メングラーナ男爵、ルイス・マリア・デ・シストゥエ・イ・マルティネス(1788-1842)の肖像》

 展示は、アルチンボンドの二作の登場で終える。エピローグ「アルチンボルド-肖像の遊びと変容」。様々動植物を寄せて集めて描かれた人物画はまさに肖像の遊びと言えるだろう。

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展示風景:左から、ジョゼッペ・アルチンボルド《春》(1573)、《秋》(1573)

東京展
2018年5月30日〜9月3日
国立新美術館 企画展示室1E
東京都港区六本木7-22-2
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00〜18:00(5・6月の金土は20:00まで、7・8・9月の金土は21:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
休館日:火曜日(ただし8月14日は開館)
料金:一般 1600円 / 大学生 1200円 / 高校生 800円 / 中学生以下無料
主催:国立新美術館、ルーヴル美術館、日本テレビ放送網、読売新聞社、BS日テレ
後援:フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

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大阪展
2018年9月22日〜2019年1月14日
大阪市立美術館

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2018年6月12日 (火)

岡村桂三郎展―異境へ― OKAMURA Keizaburo Exhibition-a Door to Another World

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岡村桂三郎展
―異境へ―
OKAMURA Keizaburo Exhibition
-a Door to Another World
平塚市美術館
6/24まで

 2008 年に神奈川県立近代美術館で開催された個展以来、県内では10 年振りとなる岡村桂三郎展が平塚市美術館で開催中。
旧作を含めて、ここ10年間に制作された約30点の作品群が展示会場に広がる。
高さ3.5メートル、幅1.2メートルの屏風状に連なる板パネルには、鳥、魚、象、龍、顔などが刻まれている。 
 岡村桂三郎(1958年生まれ)は、子どものころ京浜工業地帯で見たマンモスタンカー、ジャンボジェット、そして、ゴジラ映画に登場したゴジラの足などが、思い返してみると、今に至る大きな作品制作につながっているという。
板に鑿などでつけた傷は後戻りできない、修正ができないところに、面白さ、気持ちの良さを感じている。「手仕事」で、自然と人間の接点を見出す。

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フェデリコ・ウリベ Federico Uribe

再構築、出現。
フェデリコ・ウリベ展
Instituto Cervantes Tokio
8/20まで.

 2019年開催ヴァネチアビエンナーレにコロンビアからゲストアーティストとして参加するFederico Uribeの展覧会がInstituto Cervantes Tokioで開催されている。
 銃弾、色鉛筆、プラスティックチューブ、釘、ネクタイなど単純な素材を大量に使った立体作品。かつては宗教や性をテーマにして油彩画を制作していたが、「ある日、描くことができなくなって」、様々なオブジェからイメージを膨らませた立体制作に移っていったという。

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2018年6月 9日 (土)

イルダ・パラフォックス 11864キロの旅 Hilda Parafox ll864km en linea recta

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イルダ・パラフォックス 11864キロの旅 
Hilda Parafox ll864km en linea recta

日本・メキシコ外交関係130周年

セルバンテス文化センター東京
6/25まで

 画家・イラストレーターのイルダ・パラフォックス(メキシコ・シティ出身)は4月中旬より広島県尾道市にある「Air Onomichi」スタジオに滞在し制作を行った。その作品群がセルバンテス文化センター東京で展示されている。

カラフルなメキシコに対する日本のイメージから、和紙と墨でフェミニンな女性を描く。
竹林に佇む女性、林立するサボテンに佇む女性。
ほかに、カンバスにアクリル画、屏風絵やセラミック彫刻を展示。

11864キロは、メキシコシティから広島県尾道市までの距離。

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※作品販売仲介しします。










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2018年6月 6日 (水)

池田龍雄 宮崎進

戦後美術の現在形
池田龍雄展―楕円幻想
Ikeda Tatsuo: An Eliptical Visonary
The Present Tense of Postwar Art
練馬区立美術館 6/17まで

 1945年8月茨城県霞ケ浦の航空隊で特攻隊員として敗戦を迎えた池田龍雄(1928年佐賀県生まれ)は、戦後教師を目指し、佐賀師範学校に入学するが、GHQの通達により、終戦時に陸海軍の現役下士官以上だった者の教職就業が禁じられ、「軍国主義者故に教師不適格」jとなり、師範学校を退学処分となった。池田にとって「終わらない戦後」の始まりとなった。
 国体による「聖戦」の嘘、体制に対する懐疑の眼差し、池田は戦後あらゆる権力に可能な限り身を委ねることなく、自らの責任と意思で考える基本姿勢を、美術の世界でも形づくっていった。
 自戒の意味なのであろうか、展示室に入口スペースの壁には、特攻隊姿の池田の写真が展示されている。
 ペンとインクで描き出された異形の表現(《化物の系譜》、《禽獣記》、《虫類図鑑》などのシリーズ)に目を奪われる。
 最後の展示の章では、1991年から始まる《万有引力》シリーズ、そして現在まで続いている《場の位相》シリーズとして、木や廃品を使った作品などが紹介されている。

宮崎進追悼展
彩鳳堂画廊 6/29まで
 敗戦後1949年までシベリア抑留の体験を持つ宮崎進が5月16日逝去。享年96歳。追悼展が銀座の彩鳳堂画廊で開催中。布のコラージュや油彩などを展示。
 2014年に神奈川県立近代美術館葉山で「生命たちのぼる生命(いのち) 宮崎進展」が開催された。
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2014/miyazaki/index.html

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2018年6月 5日 (火)

古石紫織 山内若菜 ヘラルド・バルガス 上村敦之 大路誠 三越美術品逸品会 

古石紫織個展 陽だまりの誘い
藤屋画廊
案内状からだと水彩画のようにみえるが、日本画作品。淡い色調が大画面に広がる。

山内若菜展
中和ギャラリー
過去の記憶と未来の「記憶」が胎内で巡っている。

ヘラルド・バルガス個展 Gerardo Vargas  El Viaje
Galerie sen no mori
1971年メキシコシティ生まれ。古いおもちゃや日常的なものをモチーフにした版画や立体作品。訪れた日作家が画廊のガラス戸に絵を描いていた。

上村敦之展 浄土にあそぶ
日本橋高島屋美術画廊
アトリエの庭に鶏舎を設けて自ら飼育する様々な鳥たちや草花などの自然を描く。

大路誠洋画展 生命讃歌
日本橋三越本店美術サロン
西洋絵画では読書する女性の姿がよく描かれるが、愛書家の意味を持つ《Bibliophilia》(P100号、チラシ裏面に作品掲載)の女性は目を本から離し、視線を鑑賞者に向けている。

2018三越美術品逸品会
日本橋三越本店新館催物会場
横山大観(17,000,000円台)から現代作家まで、日本画、洋画、彫刻、版画、コンテンポラリーアートなど、約300点を一堂に展覧する。最高価格54,000,000円(中川一政)から20万円前後ぐらいまで。

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2018年6月 2日 (土)

渡辺眸展 東大全共闘1968-1969

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渡辺眸展
東大全共闘1968-1969
角川文庫版出版記念
Gallery Kogure

.狭い画廊だけど写真作品には「開放空間」がある。作家は東大紛争のバリケード内から撮影を行った。日大全共闘闘争も1968年、白山通りの路上占拠から始まっている。「1968年の沸騰」は日本ばかりでなく、フランス、ドイツ、メキシコと、各地で起きた。
最新作の「TEKIYA 香具師」の写真展は現在京都のGallery ississで6/24まで開催中。

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2018年6月 1日 (金)

ジル・サックシック展 鵜飼義丈展

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ジル・サックシック展
ギャラリーアビアント
5月の陽光がまぶしい日に訪れた。
その強い外光もあって、林檎の絵はより柔らかい光につつまれていたように感じた。
Giordio Morandiとよく比較される画家だが、絵肌がMorandiのそれとは違う。...
Gilles Sacksickは1942年パリ生まれ。描画を子どもに始めた画家はルーヴル美術館によく通っていた。

鵜飼義丈展 千里虎
村越画廊
7メートルに及ぶ屏風に描かれた二対の犀が圧巻。
体の大きな犀、獰猛な虎、そして猫を、独特な色使いで描く。
日本画家で僧侶でもある作家(1975年静岡県生まれ)は、6年前に同じ画廊で、豹を「九相図」の形式で描いた作品を発表している。

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2018年5月30日 (水)

家住邦男展 大瀧弘子展 大谷早苗さんを偲ぶ会 第92回国展

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家住邦男展 触覚光
柳沢画廊
メキシコのアマテ紙に顔料粉で描く。水に溶いた絵具に弱いアマテだが、漉く際に強くする溶剤を入れて強くするそうだ。作家はメキシコ在住。

大瀧弘子展
K's Gallery
オールオーバーな作品。

大谷早苗さんを偲ぶ会
K's Gallery
立方体が連続する三次元の色面構成。2017年没

第92回国展
国立新美術館
同展は、1918年「国画創作協会」(創立者は小野竹喬、土田麦僊、村上華岳、野長瀬晩花、榊原紫峰、いずれも日本画家たち)の名の下で創設されてからは今年で100年を迎える。日本画部は1928年に活動を終える。

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2018年5月20日 (日)

藤田嗣治展

 藤田嗣治没後50年を迎えている今年藤田の展覧会がいくつか予定されている。既に開催中だが目黒美術館の「没後50年 藤田嗣治 本のしごと」、7月31日から開催する東京都美術館の「没後50年 藤田嗣治展」、また藤田ゆかりの画廊ギャルリーためながでも7月20日から回顧展が開催される。藤田の生前、同画廊が開催した藤田展を見に観客が、画廊を取り巻くほど押し寄せたという。そしてフランスのマヨール美術館でも、藤田展が開催中。

 神奈川県立地球市民かながわプラザの企画展「微笑を浮かべて」を企画段階の途中で引き継ぎ、同展の関連企画を立案、実施するなかで、藤田嗣治の戦争画に改めて出会った。
 「微笑を浮かべて」展(2010年開催)は、清里フォトアートミュージアムが所蔵する4人の報道写真家(ロバート・キャパ、ユージン・スミス、三木淳、ジョン・スウォープ)の作品のなかから、戦争と終戦に関わるテーマで、約150点を紹介した展覧会だった。

 その関連イベントとして、写真評論家の飯沢耕太郎氏には、「戦争と写真」、近代美術史家の河田明久氏には、「戦争と美術」というテーマで講演を.していただいた。

 東京国立近代美術館で見た藤田の戦争画《アッツ島玉砕》(1943年)は、鬼気迫る描写の凄まじさの画面。戦争画もさることながら、藤田の画歴で、私の関心を引いたのは、1931年から1933年にかけて、ブラジル、アルゼンチン、キューバ、メキシコ等々のラテンアメリカ諸国を旅したことであった。この時代の藤田のことを調べてみたいと思っている今日この頃。

 なお藤田嗣治と関わりがある展覧会が、北海道立美術館で開催中である。「フランク・シャーマンコレクション あるアメリカ人が見た戦後日本美術」展。GHQで出版やアートディレクションの仕事に携わったフランク・シャーマンは、藤田嗣治の渡米を実現させた人物。

写真展「微笑を浮かべて」(2010年)
http://galerialibro-art.cocolog-nifty.com/…/war-and-art-war…

河野明久「戦争と美術」
http://galerialibro.air-nifty.com/blog/2010/06/index.html

飯沢耕太郎「戦争と写真」(artscape掲載記事より)
http://artscape.jp/report/review/1218209_1735.html

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2018年5月18日 (金)

Vik Muniz: Photography and the Rebirth of Wonder

 ブラジルの巨大ごみ処理場でリサイクルできるごみを拾って生活の糧を得る、スラムの人々に自立を促すために、ブラジル人アーティストのVik Munizが彼らにアート制作に関わらせる過程を追ったドキュメント映画「ヴィック・ムニーズ / ごみアートの奇跡」が公開されてから久しいが、米国Chrysler Museum of Artで、Munizの業績を紹介する展覧会「Vik Muniz: Photography and the Rebirth of Wonder」が6/13から10/14まで開催される。最新作も含めて100点を超える作品を展覧できる。

Vik Muniz: Photography and the Rebirth of Wonder
Jul 13, 2018. - Oct 14, 2018
Chrysler Museum of Art
http://www.chrysler.org/exhibitions/vik-muniz/

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