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2023年2月

2023年2月26日 (日)

戸谷茂雄 彫刻 埼玉県立近代美術館

戸谷茂雄の彫刻
最初の展示室の愛知県立芸術大学在学中に制作した具象彫刻、そして初個展(ときわ画廊)で発表した「POMPEII‥79 Part 1」から始まる。
美術館という閉じられた空間スペースに展示ではもったいない彫刻作品群が続く。
戸谷茂雄(1947年、長野県生まれ)の作品から醸し出す霊気が感じるからだと思う。自然界での戸谷茂雄の創作物の息づかいを感じてみたいですね。
マヤのチチェン・イッツァ、トゥーラ、ティカル、…と繋がりそうだ。
戸谷茂雄の造語「ミニマルバロック」は、メキシコの「ウルトラバロック」とも繋がる。
戸谷茂雄 彫刻
埼玉県立近代美術館
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2023年2月18日 (土)

竹田鎮三郎版画総目録1955-1975

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竹田鎮三郎版画総目録 1955-1975
久保貞次郎・伊藤高義編
竹田鎮三郎後援会刊、1975 年
1963 年に渡墨されてから 60 年となる竹田鎮三郎さん。
同書に寄せて、久保貞次郎の「春竹田鎮三郎はメキシコから《水浴》と題する大判の石版画をぼくに1枚送ってきた」から始まる「竹田版画のあし跡」の他に、鶴見俊輔がメキシコ滞在中に会った竹田鎮三郎の強い印象と竹田の版画作品について綴っている「しゃがむインディオーメキシコの竹田鎮三郎」などが掲載されている。久保貞次郎、鶴見俊輔ともに、ゴーギャンを絡ませて竹田を描いている。
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18febrero2023

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2023年2月17日 (金)

グアテマラの小説家、Augusto Monterroso

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グアテマラの小説家、Augusto Monterroso は、生まれはホンジュラスだが。この 2 月 7 日で没後 20 年を迎えていた。生年は 1912 年、没年は 2003 年。
『20 世紀ラテンアメリカ短篇選』(野谷文昭 編訳、岩波文庫、2019 年)に収めれているアウグスト・モンテローソの短篇は短い。短いから短篇なのだが、二ページの分量。だが、同じ作家のもっとそれより短い短篇がある。作家紹介の一部を同書から引用、「スペイン語でわずか七語からなる、世界でもっとも短い短篇「恐竜」が有名」。
その原文とは...
Cuando despertó, el dinosaurio todavía estaba allí.
私の拙訳で、「目が覚めると、そこにはまだ恐竜がいた」。
初出はどこかはわからない。
政治的な臭いがするとすれば、渡辺白泉の「戦争が廊下の奥に立つてゐた」(1939 年)を思い出す。とある弁舌会の途中でトイレに行こうとして廊下にでると「戦争」つまり「憲兵」がいるということを表している。
どうなんだろう。
17febrero2023

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2023年2月16日 (木)

スペインの画家Manolo Valdésと芸術集団Equipo Crónica


芸術集団「Equipo Crónica」(1964年から1981年まで活動)は、1950年代のスペインのアンフォルメル絵画を追い越し、60年代初めに具象表現運動の一貫した提言を携え出現した。フランコ政権時代でのスペインのポップアートの先駆的集団。その創立メンバーのひとりが、 Manolo Valdés (Valencia, 1942) 。


Guggenheim Bilbaoが開催した「Manolo Valdés. Painting and Sculpture」(2002-2003年、 Exhibition Curator: Kosme de Barañano )のカタログ書影
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YouTube

Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía が開催した「Equipo Crónica 1965-1981」(1989年、Comisario: Tomás Llorens)のメインヴィジュアル( Equipo Crónica, Pintar es como golpear, 1972. Pintura. Colección Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid )
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16febrero2023

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2023年2月14日 (火)

桃源郷通行許可証 展  埼玉県立近代美術館


【事後展】
桃源郷通行許可証 展
埼玉県立近代美術館
2022年10月-2023年1月

『桃源郷は、中国の詩人・陶淵明が記した「桃花源記」に由来する、理想と平和の土地です。掛け合わせた二人の作家の芸術作品は「桃源郷」への扉を開くための「通行許可証」のようなものである...』(埼玉県立近代美術館の展覧会紹介文より)

佐野陽一×斎藤豊作
二人の作家若しくは作品の間に横たう時間と空間を結びつけるもの。ピンホールカメラが捉えた佐野陽一の甘美な光の轍が、 斎藤豊作のおぼろげな光の風景につながっていく。

左:佐野陽一《ひかりのみず(0056-7)》2008-09年
右:斎藤豊作《フランス風景Ⅲ》1910年頃
(2022年10月22日内覧会取材撮影)

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没後190年 木米 サントリー美術館


木米の遺言だそうだ。
「これまでに集めた各地の陶土をこね合せ、その中に私の亡骸を入れて窯で焼き、山中に埋めて欲しい。長い年月の後、私を理解してくれる者が、それを掘り起こしてくれるのを待つ」(田能村竹田『竹田荘師友画録』)。

さしずめ私は何をお棺のなかに入れて焼いてもらいたいのか。
本か、わずかばかりのコレクションか。
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14febrero2023

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2023年2月13日 (月)

聾者のスペイン女優、ゴヤ賞ノミネート


1987年に設けられた、スペインの映画賞のゴヤ賞(Premios Goya)で、初めて聾唖者の女優Miriam Garlo(ムルシア出身)さんが、今年の短篇映画の主演女優賞にノミネートされた。


映画『Sorda』(sordaは、聾者の女性名詞)は、Miriam Garloさんが演じる聾者Ángelaは、聴者のパートナーDaríoと、それに、7羽の鶏4匹の犬と暮らしている話で、二人の間にはコミュニケーションの問題があったが、こどもを持つことになる。


日本で、数年前に、聾者の監督、牧原依里さんが制作したドキュメンタリー映画『LISTEN』を、「育成×手話×芸術プロジェクト」シンポジウムにパネリストとして、参加した牧原依里さんのお話から知った。その時、現在開催中の「恵比寿映像祭2023」のコミッション・プロジェクトの選出作家のひとり、金仁淑(キム・インスク)さんもパネリストとして参加されていた。


監督の牧原さんは、「日本では聾者の役をなぜ聴者の役者が演じるのか」と指摘されていた。


ドキュメンタリー映画『LISTEN』は、恵比寿映像祭2023でも上映されました。

https://www.facebook.com/EnLenguaDeSignos/videos/753635106085726/

恵比寿映像祭2023 ドキュメンタリー映画『LISTEN』
https://www.yebizo.com/jp/program/2384

恵比寿映像祭2023
https://www.yebizo.com/jp/

ドキュメンタリー映画『LISTEN』公式サイト
https://www.uplink.co.jp/listen/

13febrero2023

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2023年2月12日 (日)

古河市の篆刻美術館のドア

古河市、篆刻美術館のドア

入るときには気がつかなかったドアにある機械仕掛けのオブジェ。少し引いたらその存在に気がついた。

美術館のスタッフに尋ねたところ、彫刻家の大隅秀雄さん作品だという。

大隅秀雄さんのウェブサイトで篆刻美術館には1991年に設置されたと知る。

ドアと一体となった不思議なオブジェ。

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2023年2月 4日 (土)

はしもとみお木彫展 時をかけるケモノたち ギンザタナカホール

はしもとみお木彫展
時をかけるケモノたち
ギンザタナカ5階ホール
名犬わさおの博物彫刻制作にあたって、はしもとみおさんは、わさおの資料調べに二ヶ月費やし、制作に三ヶ月かけた。
そのわさおは会場に訪れる人を待ち侘びている。
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六本木クロッシング 森美術館

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金村修 Can I Help Me? MEM


金村修という写真家との出会いがなかったらこうは覚えていなかったかも知れない。


出会いと言っても、金村修からしてみれば私はone of themで、20数年前、世田谷美術館の写真講座に参加し、数日に分けて数人の写真家の一人ずつに付いて、蔵前、渋谷、本郷、文京などを撮影し廻るのだ。


数人の写真家の一人が金村修だった。確か、その当時、木村伊兵衛賞を受賞した頃だったと思う。賞をもらったとはいえ、生活が楽になるわけでもなさそうだった。


金村は、鉄道駅のキオスクに新聞の重たい束を担ぎ階段を上りしながら届けるアルバイトをしていた。パートナーは確か漫画家志望だったような気がした。4畳半一間の生活だったのような記憶がある。


金村修の作品といえば、大阪、鶴橋のニンニク匂う、ホルモン焼きの煙が渦巻く、写真を思い出す。あるいは、折り重なるの自転車の波。いずれもモノクロで重苦しさを感じるというよりは、社会の実(じつ)が見えていた。


04febrero2023


因みに、その時に撮影した写真は、講座参加者の発表会として、有楽町の富士フイルムギャラリーに展示した。本郷の東大構内で撮影した写真を。

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