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2011年4月10日 (日)

加藤薫 ディエゴ・リベラの生涯と壁画

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 これまで断片的紹介にとどまってきたリベラ作品を、現地調査を踏まえて詳細に分析。波乱に富む作家の軌跡とその特異な生き方をエピソードとともに紹介する。時代状況やぶつかりあう最先端の社会思想と関連させながら、ディエゴの芸術思想について考察。政治と芸術の相克を描き出し、オルターナティブ・モダニズムの先駆者の現代的・普遍的意味を浮彫りにする本邦初の本格的研究。

 メキシコ壁画運動を推進し、脱‐西欧美術の先駆的存在として活躍した20世紀メキシコの巨匠ディエゴ・リベラへの再評価がいま世界的に進んでいる。本書は、移動不可能な壁画作品を多数実地に調査し、断片的にしか紹介されてこなかった数々のリベラ作品を紹介(図版500点以上掲載)。美術界の動向をはじめ、時代的・社会的背景をしっかり押さえた上でリベラの全貌を描き出す。「ピカソ剽窃疑惑」「ロックフェラー・センター壁画破壊事件」など20世紀美術史上のスキャンダラスな事件や、トロツキーとの関わり、フリーダ・カーロをはじめとする数々の女性遍歴と生涯5度の結婚等、興味尽きせぬエピソードを満載。欧州、米国、メキシコを股にかけて活躍し、戦後日本美術界にも大きな影響を及ぼした作家の波乱に富む軌跡を浮彫りにする。メキシコ社会の階級性と人種問題、ナショナリズムとマルクス主義の相克、社会主義の実現といった観点から作家の思想に肉薄。美術批評の枠を超えたダイナミックな20世紀芸術論。

ページ数: 848頁
出版社: 岩波書店
ISBN: 978-4-00-024031-4
判型: A5判
上製箱入
出版年: 2011年3月18日刊

定価18,900円(本体18,000円)

加藤 薫 著者略歴

神奈川大学教授(専門=中南米・カリブ圏・ラティーノ美術研究)
1949年神奈川県鎌倉市生まれ。国際基督教大学卒業。Bゼミ・スクール修了。
メキシコのラス・アメリカス大学大学院芸術学科修了。
メキシコ国立美術研究所研究員などを経て、帰国。
1987年より神奈川大学助教授、国際経営研究所主任研究員を経て、1991年より現職。
ヒスパニック美術史家として、南米植民地時代のキリスト教建築美術、メキシコへ壁画運動、冷戦以後の芸術変容の研究等を精力的に進めるほか、各種の美術展、絵画展の企画プロデュースや、テレビの芸術番組制作にも関与。

主な著書

『メキシコ美術紀行』(新潮社)
『ラテンアメリカ美術史』(現代企画室)
『メキシコ壁画運動』(平凡社、現在、現代図書よりリプリント版)
『ニューメキシコ 第四世界の多元文化』(新評論社)
『キューバ☆現代美術の流れ』(スカイドア)
和英対峙『現代美術演習』Vols.I-V(現代企画室)など

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